BIGFACEs Opinion

教育に関するツイート、教員の働き方改革のついての意見を書いていきます。

大学で学んだ知識が生きるとき 教員免許の意義とは

マズロー自己実現理論」「カウンセリングマインド」「アイデンティティクライシス」みなさんはこの理論の意味をすらすらと言えますか?

静岡県教育委員会が、中学校の技能教科に関する採用に「教員免許不要」を打ち出したことが、かなりの波紋を呼んでいます。

実業高校では、以上のように実務経験者こそ絶対に必要です。

世の中の最先端で活躍している人材が、教育現場で若者に最新の情報を基に指導すれば大きな効果があるでしょう。

しかし、問題は中学校です。以下は北海道大学教育学部の履修科目です。

https://www.hokudai.ac.jp/pr/PDF3-23.pdf

教職課程では教科教育だけではなく、教育心理学や生徒指導の実際を学びます。

中学生の生徒指導する際にはこの知識が絶対に必要だからです。

学級担任をやるなら、発達心理学は絶対に必要な知識です。

また、教員は研修が義務付けられており、教職課程で学んだ理論は「知っていて当たり前」として、研修が進みます。

つまり、教職課程を取り、教員免許を持つということは「教育の高度専門職としての研修等で使用する共通概念を学んだ証明」になる、ということです。(もちろん、採用後研修や勉強をさぼって資質を高めない教員は問題外ですよ。そのような教員にはどんな苦言を呈してもいいと思います。)

たしかに大学で学んだからと言って、すぐに良い教員にはなれません。

でも、教員免許を持っているということは、少なくとも一度は「マズロー自己実現理論」「カウンセリングマインド」などの言葉を聞いたことがあるはずです。

そして、実際に生徒指導に直面した時、学んだ概念が生きてくる経験は多くの教員がしたことがあるでしょう。

大学で学んだ教職課程は、実際に生徒指導の直面した時初めてその有効性に気付くものなのです。

今回の免許がなくても受験OKは、このような基礎的な訓練ができていない人が教師になることで多くの問題が出てくることへの危機感が足りません。

研修でも教職課程で学んでいなくては、教育学の概念の意味が分からずに大変困ると思います。

大人ならだれでも子供を指導できる?

それこそ、先人たちが気付いた教育理論に基づかずに「思いつきや精神論」で子供を指導をしてしまう最悪な教育になりかねません。教育に携わった先人たちを冒とくした話です。