BIGFACEs Opinion

教育に関するツイート、教員の働き方改革のついての意見を書いていきます。

「父親のような深い愛情と厳格さ」で行われるパワハラ

福井県で「時間外は教員の自主的勤務」を否定する画期的な判決が出されました。

息子さんを失い、失意のどん底におられながらも、裁判を決意したお父様。

本当に尊敬します。そして、亡くなられた先生のご冥福をお祈りいたします。

ツイッター上では様々な意見がアップされています。

私が衝撃を受けたのは次の文です。

「父親のような深い愛情と厳格さ」。このような文章を裁判に提出するセンス。

正直びっくりしました。

なぜなら教育委員会パワーハラスメントの定義を全く分かっていないからです。

厚生労働省ではパワハラの定義をこう決めています。

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」

精神疾患を患うほどの激務と、指導教官による厳しい指導。この精神的苦痛が精神疾患の原因です。

それなのに言い訳として「父親のような深い愛情と厳格さ」をアピール。ありえません。はっきり言ってこんな文章を書くセンスを疑います。人が死んでいるのに。

福井県教育委員会はハラスメントに対してきわめて鈍感であると言わざるを得ません。

いじめの定義を知っていますか?

被害者・加害者の間に一定の人間関係があって 、被害者が苦痛を感じているものであれば、いじめだと認定される

被害者が苦痛を感じていれば、もはやいじめ。ハラスメントも一緒。

いかに愛情をもって厳格に指導しても、耐え難い苦痛を与えればハラスメントなんです。

裁判の判決は画期的で歓迎すべきことですが、私はむしろ教育委員会のレベルの低さに驚きました。

まさか、控訴しませんよね。

控訴することは「人を大切にしません。」「今後もハラスメントします。」と言っているようなもの。また教育界を若者が敬遠します。

そこまでわかって控訴しますか?福井県