新人教員をつぶすな。昭和のままの教員育成システム
1日目終了。
— 「教員」の卵(新任教員) (@ttmg54321) 2019年4月1日
感想。やばい。
いや、普通の社会人はこうなのかもしれない。
それでも、先に帰りづらい雰囲気、次から次に舞い込む仕事、結果的に残業3時間…。
ひたすら、自分ってダメだな…。
って思った1日。
これが毎日続くなら、明日から仕事行きたくない…。
どうしてもそう思ってしまう…。
保育士資格はあるのに労働環境と待遇の悪さから保育士にならない人が多くて保育士不足に陥り、教員免許はあるのに労働環境と待遇の悪さから教員にならない人が多くて教員不足に陥っている現状…問題の本質は人材不足などではなく、全国的に蔓延している保育士と教員の劣悪な労働環境にあると思います。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) 2019年4月2日
新任先生の皆さん、本当にお疲れ様です。
新年度2日立ちましたが、多くの新任先生のツイートは悲鳴であふれています。
年度初めの準備は、1年の中でも最も多忙な時期でもあります。
私は民間経験者なので、1年目はかなりギャップに苦しみました。
ギャップ1 いきなり即戦力
私は民間企業時代、営業職でした。新人研修はもちろんですが、もっとも違うのは仕事の助走期間をちゃんと設けているところです。
はじめは上司と同行し営業のノウハウを教えてくれました。また、上司がある程度おぜん立てをして、新人が仕事をしやすくするような配慮もありました。
しかし、新人教員はいきなり学級担任をもつことが多い。
いきなり飛び込み営業をして、仕事を取ってこいと言っているようなものです。
正直公務員なのに新人教育がかなり雑だなと感じました。
ギャップ2 先輩教員も忙しすぎて新人をサポートできない
私が教員になった10数年前はいわゆる「ゆとり教育」時代。
今では批判されることも多いのですが、明らかなのは教員の仕事にゆとりがあったということです。そのため先輩教員や管理職は私にいろいろなことを教えてくれる余裕がありました。本当に感謝しかありません。
しかし今は違います。
〇〇教育に関する全体計画、道徳の教科化に伴う計画など書類を作ることが激増しました。(特に道徳と教科の関連性の別葉、あれ本当に必要ですか?)
そのため先輩教員も管理職も新人を指導する余裕がありません。
ギャップ3 新学期まで準備期間が短い
準備期間が始業式、入学式まで約1週間しかありません。そこで1年の計画を練ったり、生徒理解をしたり1年を見通した計画を立てなくてはなりません。正直言って時間がありません。よって前年度の計画の年だけを変えて提出することに。
新たな取り組みをじっくり考える暇はないので、前例踏襲ばかり。
これでは改善ができずに、教育活動が停滞します。
以上のギャップを解消するためには、以下の提案はどうでしょう?
①1年目は授業に集中
新任教員は1年間は学級担任、部活動をもたずに先輩教員のアシスタントとして活動すること。そして授業研究に励み、1年間を「授業技術の向上」だけに集中させる。1年間も時間があれば、かなりの授業研究ができます。
②意味のない書類づくりの廃止
細かく計画を立てるのはやめて、大まかな計画だけでOKとする。学校にそろえる書類の思い切った削減が必要です。
③3月中旬で3学期を終わらせ、人事異動は3月中に。
人事異動して4月1日に赴任して、1週間後は新学期。いくら何でも早すぎます。
3月中に新任校に赴任すれは、学校の年間計画を見たり、前年度の活動のDVDを見たりと、かなり多くの準備時間が取れます。
これほどブラックブラックといわれる学校教育に挑む若者は、大変貴重な存在です。
しかし、育成に関しては昭和の時代と全く変わっておらず「見て学べ」「先輩の技を盗め」のままです。
もはやそのような精神論にたよる民間企業はないでしょう。あったらとっくに競争に取り残されています。
教員養成の現代化が早急に必要です。