土曜日授業をして「夏休みまとめどり」。これって働きかた改革?
岐阜の土曜日授業に関する議事録。岐阜の夏休みまとめどりはあくまで土曜日授業の勤務の振替であることがわかる。また、土曜日授業は先生からの不満もあると言う事を認めている。変形時間労働制を敷くと岐阜のように土曜日授業も可能になるのでは? https://t.co/ixjnkHUyS1
— もょもと (@bigface1979) 2019年11月13日
先日の衆議院文教委員会に、「自称働き方改革先進市?」の岐阜市の早川教育長が参考人に招かれ、変形時間労働制に対しての意見を述べていました。
相変わらず「夏休みにまとめて休めれば、リフレッシュもできて海外旅行にも行ける。これは教員の魅力アップにつながる。」と述べていました。
そこで興味を持ち、岐阜市の教育をいろいろ調べてみました。
そこで分かったのが、「夏休みのまとめどり」は「土曜授業の勤務の振り替え」を活用したに過ぎないということです。
調べてみますと、多くの学校で土曜日授業が10日間設定されています。(学校のHPの年間予定、ネットにアップされた「土曜日授業のお知らせ」を参照しました。)
ある学校では土曜日一日出勤した日は月曜日が振り替え休日。半日出勤した場合は振り替え休日を設定していませんでした。半日分の出勤が夏休みのまとめどりの反映させています。これは中教審での岐阜市提出資料でも明らかです。
また平成28年の教育委員会の会議では「土曜日授業の振り替えがないと教員に不満がたまる。だから夏休みに勤務の振り替えをしている。」と議事録に残っています。
https://www.city.gifu.lg.jp/secure/21188/h28-02.pdf
引用します。
中島委員 土曜授業が先生の負担になっているという声を耳にしますが、現状は、いかがで しょうか。中学校の先生の場合、土日に部活動の指導も行っていますので、いった いいつ休んでいるのでしょうかと疑問の声もあります。今まで休日であった土曜日が土曜授業のために出勤となり、先生の中には、休みと仕事を上手く切り替えることができない方もいるそうです。土曜日に出勤した分を夏休みに取得できるなど、しっかりと休めるようにしていただき、先生の不満にならないようにしていただきたいと思います。
早川教育長 最初から分かっていたことですが、土曜日の出勤は、間違いなく不満になります。
中島委員 先生の負担は増えますが、その影響が子どもたちに及んでしまっては、 意味がありません。先生の休みをしっかり確保していただきたいと思います。
早川教育長 土曜授業のため出勤した日は、全て振替休日にしています。
古田学校教育審議監兼学校指導課長 これまでは、夏休み期間に多くの研修を入れていましたが、夏休みの特定の2週間には、研修を絶対に入れていません。教員には、その期間に振替休日を取得できるようにしています。また、中学校の部活動は、今まで土曜日に行われていましたので、大きな変化はないと思われますが、土曜授業がある場合は、午前中に授業を行い、午後から部活動の指導を行うことになりますので、負担が大きいと思います。そうした点については、昨年度から各学校長に上手く管理していくよう指示しているところです。
岐阜市の夏休みまとめどりは果たして「教員の負担軽減」の視点での働きかた改革と言っていいのでしょうか?ただの土曜授業の振り替えにすぎないですよね。
しかも土曜日は休みなら部活動は午前中で終われます。しかし、土曜授業では午後から部活動になり、負担が増します。私なら土曜日授業は大反対ですね。
このことから分かるように、「夏休みのまとめどり」は負担軽減どころか、学期中の負担を大幅に過重にするものと言えるでしょう。
よくもまあ、教育長も「これで教員の魅力アップ」と言えますね。憤りを覚えます。
「学期中は過重労働そのまま、でも夏休みは休めるよ!」
こんなことにつられる若者はいませんよねえ。