キャリアパスポートと「頑張れば報われる」思想
キャリアパスポートの説明です。 https://t.co/qO2uSvPqbq
— もょもと (@bigface1979) 2019年7月14日
キャリアパスポートが来年度から導入されるという報道がされてから、また負担増か!とネットでは大炎上中です。
ただ、キャリアパスポートの内容を見れば、普段学級活動で生徒が書いている反省用紙をためいてくもののようで、「まあ、やるよね」ぐらいの感想です。
ただ問題なのが高大接続の話題。
なるほどね。高大接続や新学習指導要領の主体性の評価に使うのね。この議論の中でも教員が負担に思うだけでは効果ないと話されてますが、まさにその通り。ということはこれからまた研修が入りそうですね。やれやれ。 https://t.co/WR75SHJW4I
— もょもと (@bigface1979) 2019年7月14日
主体性の判断材料として、大学入試で活用もありとのこと。
この話が出るということは、大学入試で活用することは既定路線でしょう。
キャリアパスポートはどうでもいいのですが、それをつくらせようとする人たちの思想背景が気になります。
そもそもキャリアっていう発想が目標立てればうまく行くという発想。目標持っても貧困とかそれを許さない厳しい環境の子供の方が多いでしょう。日々歯を食いしばって生きる子供に、30歳の自分は?なんて聞いても知らねーよ、と思われるのが普通じゃないかな?
— もょもと (@bigface1979) 2019年7月14日
目標をもって努力し、頑張れば何かが手に入る。
主体性をもって頑張れば、成長につながる。
このことがキャリアパスポートによって「よいこと」とされたら、たいへん息苦ししい子供時代になります。
何もしない自由、何も考えない自由、主体性を放棄する自由、つまり自由が奪われるからです。
別に小学生の時に必ず将来の夢を持つ必要はないでしょう。それよりも、好きなことや面白いことに目いっぱい浸ってほしい。それもいろいろなことに。
もう一つ気になるのが「キャリア」という発想。
小学生から将来のことを考える?ああ、まさに東京生まれ、塾通い、進学校、お勉強ができた子供、つまり文科省をはじめとする「恵まれた人の発想」です。
私は田舎生まれ、貧しい家庭育ち。将来の夢は貧乏だけはいやだということでしたね。
キャリアパスポートに「貧乏になりたくない」と書いたら、先生はなんてコメントしてくれるのでしょうか?というか、そんな心の痛いところを小学生に書かせるのですか?
キャリアパスポートを考えた人たちに、今年話題になった東大の上野千鶴子先生の祝辞をもう一度かみしめてほしい。
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひとたちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
キャリアパスポートはがんばっても報われない、がんばろうにもがんばれない子供を傷つけていないか配慮が必要なものです。
息苦しさしかない。 https://t.co/OPqNOqfXUi
— 杉原里美/Satomi Sugihara (@asahi_Sugihara) 2019年7月14日
俺らの今時の役人像(明らかに偏見)。賢くて真面目。偏差値エリート。教育に金をかけられる豊かな家庭育ち。高校は、名門進学校。大学は旧帝大か早慶くらいの人。要するに、生まれてから社会に多数いる一般的な価値観に触れることがなく育ってきた人たち。だから、理想に走る?
— J-boy (@1985Jboy1) 2019年7月14日
「藤田先生がおっしゃったように、黒歴史にならないように。「特になし」というのも発達。物すごく大切なことだと思います。その観点がなくてやるのだったら、やらない方がいい」
— 💫⚪️うつつの世は夢🔴夜の夢こそまこと (@_Within_A_Dream) 2019年7月14日
「キャリア・パスポート」導入に向けた調査研究協力者会議(第1回) 議事録:文部科学省 https://t.co/t88gpuWUjo