若槻さんは悪くない
タレントの若槻千夏さんのニュースでの発言が炎上しています。
ニュースzero 若槻千夏、教師の勤務時間外の業務に「対応してくれないんですか」 「おかしいおかしい」 - YouTube
若槻さんは自身のインスタグラムで発言を謝罪し、撤回されました。
ツイッター上では厳しい批判の嵐です。
でも、一般的に若槻さんのような考えの人は多いのではないでしょうか?
教師は子供のころにだけ接する職業。大人になったら保護者にならないと接する機会がない職業。つまり多くの大人にとって教師は接する機会の少ない縁遠い職業です。
だから、残業代がないとか、長時間労働は「自主的にやっている」とかは、ほとんどの大人には知られていないのです。
(だから民間の人が教員の勤務実態を知るとびっくりします。ありえない!と。)
多くの人は、子供時代の印象で教育を語りがちです。
「あの先生は土日も関係なく、平日も夜遅くまで熱心に部活を指導してくれた。」
「あの先生は俺が家出したときに一生懸命探してくれた。」
などなど、自分の思い出で教員のイメージを語ります。
さらに日本ではたびたび学園物のドラマがヒットします。
そのドラマの主人公を理想の先生として、先生もこうあるべきと思ってしまう人も少なくありません。(ドラマの後に、これはフィクションですとあるはずなのですが・・)
そして今は少子化の時代、子供を持つ世帯自体が減り、ますます教師という職業と縁遠くなっている人が多い。子供のいない人、子育てがひと段落した人にとって、教員の働き方は興味を持つ話題でもありません。
そこで、文科省は働き方改革について広く国民に周知を図るべきです。
子供のいる世帯には働き方改革のパンフレットは配布されています。
それ以外の国民にはCMがいいでしょう。
文科省はAC(公共広告機構)を使い、広く国民に教員の現状を訴えるべきです。
(キャリアノートなんかにかけるお金をこっちに使ってもらいたい。)
若槻がどうのとか、部活がどうのとかじゃなくて、10年間に教師が60人以上死んでるわけ。年間6人過労死で人が死んでるわけ。それなのになんで変わらないの?人が死んでることをもっと訴えようよ。明日は自分かもしれないし、同僚かもしれないよ。そんなところに子供を任せられないだろう https://t.co/fdIQrVRT1O
— 町田先生@仕事を選ぶプロ教師 (@leEpgFUepAvDFC5) 2019年7月24日
特に教員が過労死をしていること、この事実はもっと周知すべき。
今回の炎上騒動、若槻さんは悪くありません。
知らないのは教員の過酷な勤務に関する情報が知らされていないから、また責任ある文科省が情報を広めることを怠っているからです。
若槻さんだって、教員の働き方の情報を知っていたら、あのような発言はしなかったと思いますよ。