変形時間労働制のエビデンス?ねーよそんなもん。by文科大臣
萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年10月4日):文部科学省
ツッコミどころ満載で、「あ、この人何にも分かってない・・・」感あふれる記者会見でしたね。横浜の学校を1校だけ視察して、働き方改革のことを語るのもどうかと思いますが、まあそれはいいでしょう。次はぜひ大臣の地元の町田総合のような荒れ狂う学校へどうぞ。馳元大臣と一緒に行けば大丈夫です。
それにしても教育新聞の記者さん、グッジョブです。
確かに教育新聞のネット上で「変形時間労働制」に関してアンケートを取っていました。90%以上が反対。これが現場の声です。
ですので、教育新聞の記者が大臣に「変形時間労働制」は反対が多いのに、なぜ性急な導入をするのか質しました。
大臣「(前略)いわゆる上限が決まらないのに裁量制だけが導入されれば、結果として労働時間が増えるんじゃないかということを不安に思っていると思いますので、そこはちゃんとピン止めしないと、おっしゃるように不安解消にならないと思っています。」
はい、そうです。ありもしない幻の「夏休みの閑散期」を前提にしている制度。このままでは学期中は長時間労働。夏休み中は「学校閉庁」している中、部活動の大会引率や進路指導、補習。つまり、完全なるサービス残業を強いられます。変形時間労働制は学期中は定時延長の長時間労働。夏休みは形だけの閉庁、隠れサービス残業の増加。
もう最悪の労働条件。今までよりも労働環境が悪化します。
どうしても変形時間労働制を導入するなら、まず先に夏休みの業務を停止させる強制的な措置をするのが先です。
しかし、日本全国そんな学校はあるのでしょうか?文科省が自信をもって「夏休みは休んで下さい。」と言っているんだから、実現できる根拠「エビデンス」があるのでしょう。
そのまま引用します。
記者)
それでですね、例えばそれだったらば上限ガイドラインをきっちり守っている、守ったことがデータなりで示された上で、その制度を導入するという手順もあり得ると思うんですけれども、例えば、なにか変形労働時間制を導入することによる影響だとか、そういったものを文科省さんも例えばエビデンスだったり根拠となるデータみたいなものを持っていらっしゃるのかどうか。
大臣)
今までの。
記者)
今までの。
大臣)
それはないですね。
記者)
ありがとうございます。
・・・ないんかい!え、でも待ってください。エビデンスらしきものはありますよね。
というのも、文科省は昨年の中教審でわざわざ東京と岐阜の教育長を引っ張り出して、変形時間労働制のメリットを主張させてませんでしたか?
中教審の会議で変形時間労働制の導入のきっかけになった出来事。本当にありえない理屈で導入されようとしています。 https://t.co/UrodDx0y4C
— もょもと (@bigface1979) 2019年10月7日
文科省も議事録を見て、中教審でのお二人の教育長の主張が、あまりにも無理筋で根拠になりえない主張だとわかっているから「エビデンスがない」と言ったのでしょうか?
本当にこのまま導入したら、若者は教職を目指さず、育児や介護のある教員は職場を離れ、長時間労働で現場の教師が倒れていく。
夏休み休めばいい?ふざけるな、私たちは機械ではない。
教員に「変形労働時間制」、反対署名が3万超 現場からは「夏休み前に倒れる」の声|弁護士ドットコムニュース https://t.co/Vdv1eX6XdD @bengo4topicsより
— 弁護士 市橋耕太 (@nukonekocat) 2019年10月8日
そもそも「上限規制45時間?」
給特法は超勤4項目以外は残業させてはいけない!その原則はどこへ行った?
文科大臣、もしかしたら給特法を読んでいないのでは・・・