BIGFACEs Opinion

教育に関するツイート、教員の働き方改革のついての意見を書いていきます。

教採受験者激増の鳥取県。大都市受験会場の罠。

令和2年度(2020年度)、教員採用試験の志望状況の発表が始まりました。

今年1月に中教審から働き方改革案が出され、働き方改革元年に採用となる試験です。

さぞ、志望者が増えた!・・・と思いきや深刻な状況は変わらず、むしろ悪化している状況です。

教員採用試験倍率5.3倍 仙台市教委分離後最低 宮城県教委 | 河北新報オンラインニュース

まだ一部ですが、志望者が急増した自治体は一つもありません。

志望者が増えたところはないかな探した結果、唯一ありました。

鳥取県です。

https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1169249/R2sigannjoukyou.pdf

昨年度小学校希望者は246人のところ、今年は何と516人!2倍以上の増加。

しかし、数字をよくよく見ると不審なことに気が付きます。

鳥取県内出身地の受験者は減っています。

一方で県外出身地の受験者が、小学校では62人から350人に急増しています。

鳥取県に県外出身の若者が殺到している。いったい何が起きたのでしょうか?

その答えはこの記事の見出し。

www.nnn.co.jp

今年から鳥取県は試験を大阪で受験可能になりました。

しかも受験日は小学校は6月30日。かなり早い実施です。

このことを総合して考えると、この受験者の多くは「本命はほかの県で、鳥取の問題で慣れておきたい。大阪会場で受けよう。」と考えているのでは?

全部とは言いませんが、ほとんどの人が模擬テスト的受験ではないでしょうか。

(もちろん悪いことではありません。受験は個人の自由です。)

もし、鳥取県教委が大阪会場で受験した人を大量に2次試験に通したら、来る人はわずか、合格を出しても辞退者続出・・・恐ろしいことになります。

このように、地方の自治体が大都市圏で受験可能にすると、本気でその自治体で教員になりたい人を、不合格にする可能性が高くなるのではないでしょうか?

ちなみに北海道も東京で受験可能。なのに、志望者激減・・・こっちのほうが危ないかも。