BIGFACEs Opinion

教育に関するツイート、教員の働き方改革のついての意見を書いていきます。

校長の自白「学校で部活を行うのは不可能」

Twitterにアップされた新人先生の文章が、拡散されています。

前のブログ記事でも述べたように、部活動は教員の業務ではありません。

thebigface.hatenablog.com

ですので、管理職も部活動を業務として命じることは違法です。

そこで、管理職は「お願い」という形をとり、事実上業務として命令しているのです。

この仕組みを知って、顧問就任を拒むことも可能ですが、実はこれがなかなか難しい。

この先生は、この生々しいやり取りを記録として残しておられます。音声もとってあるのがいいですね。

さて、校長の意見を分析していきましょう。

「部活は教員の仕事だよ」

違います。

「時間外だからと言って、皆が部活動顧問を拒否すれば学校が成り立たない」

時間外の業務で組織名が成り立っている企業はあるのでしょうか?成り立たないということは、すでに仕組みが破たんしている証拠です。

また管理職が労務管理をするという発想が、ここには全くありません。

「部活動をやらせている間に自分の仕事ができる」

これやっていてもし事故があったら、安全配慮義務違反で書類送検されます。しかも、顧問が。校長は責任をとれますか?

「安全に関する知識を求めていたら、学校で部活はできない」

これほど率直に学校部活の問題点を述べた言葉はありません。

ど素人が指導するのですから、危険に関する知識はありません。経験者なら多少はあると思います。自分がけがをしたり、周りのけがの様子を見ていると。

このツイートにあるように、この校長だけがおかしいのではありません。

学校が時間外勤務を当たり前として、ずっと違法行為を続けていたことがおかしいのです。

よく部活動がなくなると日本のスポーツは衰退するという意見があります。

まったく同意できません。

むしろ今の部活の仕組みでは、生徒の命の安全が守られずに、危険なまま活動をしています。また、部活動による長時間勤務を嫌い、優秀な若者が教員を敬遠しています。

部活動を続けることで、学校教育自体が弱体化しています。

さらに、素人が指導するのでせっかく素晴らしい資質を持つ生徒がいても、十分に伸ばしてあげられません。

今のスポーツ界で活躍している選手の多くはクラブチーム出身です。

スポーツの強化は部活動という考えは、現代の部活動ではできなくなっているのです。

ただ、若いうちに安い経費でスポーツや文化活動に触れられる機会は確保したほうがいいと思います。

新しい時代にふさわしい部活動の形を、私も今考え中です。