夏の課題図書の紹介
教育に関わる方々、特に文部科学省など、教育行政に関わる人は必読の夏の課題図書。
何事も説明責任を果たすといって、基準を設け測定をする。
一見現代では当たり前の行動(いわゆるPDCA)。その弊害が具体的事例とともに述べられています。
特に「学校」編はおもしろい。
これは日本のことを言っているのか?と思うくらいです。
アメリカで2001年に制定された「NCLB(おちこぼれ防止法)」に基づいたテスト。そのスコアによって教員の昇給や仕事そのものが左右されるようになり、どうなったか。
共通テストの課目ばかりに授業を費やして、その他の教科をおざなりにする。
テストで点を取ることばかりが重視されて、思考力や興味関心を高めない。
学力の低い生徒を「障碍者」として、評価に加えない。
教師が生徒の答案に手を加える。
日本でも同じような弊害がありますね。
そのほかにも納得する論考が満載。
文科大臣はこの本の読書感想文を提出するのが、夏休みの宿題!